尾上公民館では、開館以来毎年お盆のこの時期に加古川飛行場展とそれに関係する講演を行っています。今年は終戦75年を記念し、絵本の読み聞かせと終戦当時の様子についてご講演をしていただきました。まず加古川飛行場を記録する会代表の上谷昭夫氏から、戦争を実際に体験している世代が本当に少なくなってきていることなどの話の後、75回目の終戦記念日ということで全員で黙とうを行いました。次に高砂市在住の衛藤順子さんが、終戦の頃に出会った空襲体験を描いた「そのときわたしは10才でした」という絵本を、渡瀬道子さんに読んでいただきました。その後、上谷さんから終戦当時の播磨地方の空襲の様子や20代や10代後半の若者が、特攻隊員として加古川、加西、姫路の飛行場から飛び立ち、若い命を散らしていったこと、四国沖に迫ってきたアメリカ軍に向けて本土決戦のため、待機特攻隊が編成されたことなどのお話がありました。75年間続いた平和のありがたさを実感するとともに、若い世代にこの悲惨な戦争が身近にあったことを語り継いでいくことで、いつまでも平和な世の中が続くことを願っています。